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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

新春技能関係団体の集い

平成20年1月23日 東急イン/和歌山市

 皆さん明けましておめでとうございます。
 皆さんの内の何人かの方と、お目にかかれるのはひょっとしたら、昨年の「技能フェスティバル」の時以来かなと思っております。あのときに、私は感動を込めて和歌山県の技能が素晴らしいということを、昔の例、例えば長保寺の話とかを申し上げました。
 その思いは今も変わっておりません。ますます強くなりました。
 古いところで言うと、根来寺とか粉河寺もそうですけれど、見てみると、ものすごくいいものがあります。それが現代にも生きていて、粉河寺で「ちょっとこっちへ」といって通されましたけれども、昔寺子屋に使っていたような住職さんのお住まいなんですけれども、実は全く新しい建物なんです。改装されたんですが、もう何百年も時代が経ってるような雰囲気に見えました。それは現代の名匠の方がきちんとお作りになったということだと思います。
 それから、新しいものでは、皆さんのご活躍はもちろんですけれども、若い世代もぞくぞくと育ってきています。例えば、御坊に和歌山工業高専がありますが、ここの学生諸君は2年連続で、まぁ残念ながらというのもちょっとありますけれど、ロボットコンテストで2位になりました。1位は(部門毎に)それぞれ違いますから、総合優勝みたいなものです。
 それから、同じくそこの学生は、ソイルタワーといって、構造計算をする土木系の技術を競う催しなのですが、そのソイルタワーコンテストで、東京大学とかを全部押しのけて優勝したんですね。こんな立派な若者が続々と育っている。あるいは紀北工業高校は、ソーラーカーで全国1位になりました。そういうのを一つひとつ申し上げなくて申し訳ありませんけれども、そういう方々がたくさんいるという和歌山の誇りをこれからどんどん生かして和歌山の発展に結びつけていきたい。皆さんと共にそうしていきたいと思っております。
 ただ、そういう技能があっても、それが発現されるような場がない。それは、現実に経済が活性化されて、例えば建設工事が進むとかあるいは建築が行われるとか、何々のイベントが行われるとか、そういうことでないとなかなかうまくいかない。あるいは、高度な技術を需要するような富を持った人たちが和歌山にもっと増えないと、なかなかうまくいかないということもあろうかと思います。
 その意味で、去年和歌山に25社の企業が新しく投資をするということを決めてくれました。これは、かなり昔に遡っても、かなりの数と金額であります。住友金属工業の900億円も入ってましたから。従って、全国を見てもかなり高い数です。全部合わせると、結構なものになると思います。ただ、こういうことを今度は実現してうまく操業させていかないといけないし、それには皆さんのような技術を持った方々が多分、結集してやっていかれるということになるんだろうと思います。
 ただ、こういう企業活動というのは、基本的にはインフラがきちんとしていないとできないというのは明らかであります。和歌山のインフラはどうなっているかというと、残念ながら、全部ビリから数えた方がはるかに近いという状態です。高速道路の充足率は多分(ビリから)2位か、マイナスです。ビリから1位か、3位か4位ぐらいです。それから道路改良率はビリから2位です。下水とかもそうですけど、何といっても企業活動に必要なインフラは、私は「道路」と「通信」だと思ってます。通信については、ブロードバンドの普及を県がずっとやってきましたから、これはかなりいい線をいってます。あとは道路だけです。ところが道路で何が起こったか。暫定税率の話にいく前に、小泉改革の余波で、道路の財源は一般財源に入れるんだ。ただし、必要な道路は作ってあげる。それを10カ年計画を作って決めた上で、残りは一般財源で赤字財政を立て直すというところに使うんだと、私が選挙をしている時でございましたが、一昨年の12月に意思決定がされました。
 知事になってからが大変でした。なぜならば、必要な道路というのに入らなければ、未来永劫にお前たちには作ってやらないということになるからであります。そうすると、必要な道路というのは何かという哲学をきちんと作って、和歌山県というのは無茶苦茶なおねだりをしているわけじゃないんだけれども、こういう立派な議論からすると、一言で言うと、地方の我々にもちゃんと生活を設計するチャンスをくれというような哲学をきちんと作って、取捨選択をし、選択と集中してもこれだけのお金がいるんだということを、いち早く国土交通省に昨年の夏に持って行った。
 国土交通省は、和歌山モデルにみんな倣えと言って、12月に政府与党で10カ年計画、道路の中期計画というのを作ってくれたんです。その中には紀伊半島一周の道路もあるし、京奈和の早期開通もある、府県間道路もある。県で主としてやらないといけないけれどもネットワーク道路もあるし、そういうふうに至ったわけです。
 和歌山市なんかは、特に生活道路が大変です。街路事業もようやく上向かせたんですけども、たくさんの道路がネックになってすっとんでいます。で、ようやく和歌山にも風が吹いてきたか、うまくいったと思ってニコニコしとったら、なんと地方を大事にすると言って参議院で勝ったはずの民主党が、早く選挙をした方がいいからいじわるをしてやれといって暫定税率を取り上げる、というふうにおっしゃったわけです。で、どうなるかというと、複雑な計算は今日は時間がないので省きまして、結論だけ申し上げますと、和歌山では今700億円ぐらい道路及び借金返済にお金を使ってるわけです。
 返済は道路の借金返済です。それが400億円位ふっ飛んでしまうというわけです。ということは300億円位、和歌山の道路用に使えるんですが、借金返済で200億円位使わなければならない。そうすると、100億円位で修理もしなければいけないということになって、これから新しく作ろうとしている道路とか、今仕掛かり中の建設中の道路とかは全部止まります。それから、国の方も財源がふっ飛びますから、東京は先に作って、和歌山を後回しにして、ようやく和歌山かと思った瞬間にばたっとふっ飛びます。
 ふっ飛んでどうなるかというと、我々はガソリン税が下がるわけですから少し懐が豊かになって、消費者で何百円、業者の方で何千円とか何万円助かって、なんとなくいいなと思っているうちに安楽死してしまう。次の日には息子さんたちが働けるところ、和歌山にはそんなものはありません。そういうふうになってしまって、これで果たして地方を大事にすると言ってくれるんだろうか。ぐっと我慢するから、ちゃんと地方にも金をまわして作るものは作ってほしい。和歌山って何なんだ、というようなことを今わぁわぁ言わないといけない。ところが、民主党のパンフレットには25円下げましょうとしか書いてないので、その全部を言って、それでどうですかと。道路なんかいらない、子息ももういなくなって、お小遣いが少し増えるのが私の願いだという人はそれでいいのかもしれない。そうでない人がほとんどの県民に対して、それだけを言って我々の気持ちを弄ぶのはやめてくれ、というような運動をしているところなんです。
 民主党の税政調査会長の藤井裕久さんというのですが、この間、和歌山県の全勢力をあげてお願いに行きました。その時に話をしてくれましたが、開口一番おっしゃったのは、「私はガソリン税を下げない。道路への資源配分が多すぎる。従って、特別会計は廃止して、多すぎるんだから暫定税率は廃止して、それで道路へのお金を少なくしよう」こういうふうにおっしゃってるのと、一体あのパンフレットはどういう関係があるのかと、まぁきゃーきゃー言って帰ってきたんですが、心配しながら和歌山県最大の危機を迎えている私でございます。
 皆さん、大いに議論をするということはいいことです。和歌山県の明日のために議論する。皆さんの技量が、あるいは皆さんの配下の若い方々が、これから和歌山で生きていくために何が一体必要かということを本当にみんなで議論して、その結果、必要なものは何か。テレビやマスコミやビラなんかに惑わされない、自分で考えるということが大事じゃないかと思います。
 皆さんは、「技能」という点では、本当に素晴らしい我々の資産です。その資産を生かすために、私は頑張りたいと思うし、そのために皆さんと議論していきたい、そんなふうに思っております。
 今年、ちょっと興奮してるもんですから、いきなり新年会へ入りまして、和歌山県の危機を申し上げましたが、他にも危機はたくさんあるんですけれども、皆様のご健勝と、ますますの技能の向上をお願いを申し上げ、かつお祈り申し上げて、私の挨拶とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

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