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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

和歌山ニット商工業協同組合新年名刺交換会

平成20年1月7日 和歌山農協会館/和歌山市

 皆さん、明けましておめでとうございます。旧年中は色々お世話になりありがとうございました。今年も皆さんと一緒に頑張っていきたいと思っております。
 新年のご挨拶でございますけれども、先程、主催者のお二人がご挨拶なさいました。上野(和歌山ニット商工業協同組合)理事長の哲学的なお話に続いて長尾スミテックインターナショナル代表の国際的なお話がありました。
 まさに、今年の、これからのニット業界といいますか経済は、こういう形になっていくのではないかと思います。理事長も色々哲学的な試行もされているのでありますが、しかしながら、ニット業界もそういうような哲学がないと生きていけないのではないかと思います。
 その哲学というのは、人間の感性にどうやって訴えていくかということを、ニット業界のそれぞれの方々が掴んでいるかどうかということではないかと思います。
 谷本経済産業部会長がお見えでございますけれども、経済産業部会長に助けていただき、経済産業省の政策でも感性産業というのをもう一回日本の産業の中心に据えていこうではないか、そういうことを考えると、ただ作って儲ければよいということではなくて、迂回政策として考えて哲学的な試行をしながら、どういうふうにして自分たちの特性を生かしていくかということが大事だと思っています。
 2つめは国際であります。長尾さんがおっしゃるように、国際的なお話を今お聞かせいただきましたけれども、全ての産業はもう日本だけで生きていくのはできないと思います。日本だけで生きていくことができないということは世界の中での日本ということであって、何も日本市場だけで生きていけないということではありません。だけど、日本市場を狙っていくときにおいても、多分世界の動向というのがちゃんとはまってないとだめではないかと思います。今、日本の企業でも元気のある企業はみんな世界の中ではまっている企業だと思います。はまっている企業と、自分がはまるか、あるいは、はまっている企業の一部としてはまるか、それを考えておかないと多分せっかくいいものを作っていてもひっくり返ってしまうということもあるのではないかと思います。
 そのためには、パートナーの方、今日は商社の方々がたくさんお見えでございますけれども、そういう商社の方々の後ろで何が起こっているかということを、メーカーとしては見ておかないといけないのではないかと思っております。そういう観点から、ニット業界でも最近特に中国を中心として、あるいはヨーロッパを中心として、一部の方々が大いに海外にネットワークの手を拡げるという努力をしておられます。
 昨年11月に私、中国の山東省にいってまいりました。その時は、私のミッションとしては姉妹県である山東省の方々と友好親善をすること、とりわけ環境協力をするということでしたけれども、同時に日中の商談会を行いました。その中で主力となっているのがニット業界でありました。そういう意味で、どんどん世界の中でネットワークの手を拡げて、国際的な中ではまるということが大事ではないかと思っています。
 昨年ずっと県知事として頑張ってまいりまして、皆さんのおかげで少しずついろんなことができてまいりました。ただ、時々がっくりくるような話もあります。がっくりくる話の代表で、何となくイメージが悪くてぞっとするのが、和歌山県は「潜在成長率マイナス」というニュースが出ました。今日は経済界の方々がたくさんいらっしゃるのでちょっと僭越ですけれども、あれについて解説したいと思います。
 新聞をよく見ると書いてありますが、潜在成長率というのはどうやって計算するか、それから潜在成長率というのはどういう時に使うか。どういう時に使うかということから言うと、経済が適正に成長しているか、これ以上(銀行から企業に資金を)貸すとインフレになってしまうことを需給ギャップといいますけれども、そのようなことを考える時に使う概念であります。各地域の力がどれくらいあるか等とは全く関係有りません。
 それから、どうやって計算するかというと、実は労働力と生産量と強さ、これを労働力と資本蓄積とそれから技術革新と3つに分けて足し算をします。それから技術革新の方は「えいや」と後でデータから決めるのですが、労働力の増減と、それから、資本蓄積の増減のところには係数が付いていまして、その係数は過去のトレンドで全部計算致します。その過去のトレンドがですねどうも最近調子悪いなあというのが10年間、20年間続いているとそのパラメーターといいますか、計算の係数が、ものすごく悪い数字になります。
 したがってその労働力が例えちょっと伸びたかなというふうになっても、係数が悪いものですからガタンと叩き落とされるわけです。それから和歌山県についてはどうかというと、ここ30年間で県民所得の伸びがずいぶん低いものでありましたから、逆に言うと過去は結構高かったのですけれども、そういうのが係数の計算の中に入ってきてしまいます。しかも、労働力はどうなるかというと人口の関数ですから、人口の伸びも最近あんまりパッとしません。ビリから2番目くらいですから、これもまともに効いてきてマイナスになります。資本蓄積も最近反転していますけれども、その前にはずっと減ってきたというところもあります。したがって、こういうのが全部合わさると当然数値はマイナスになるのであります。
 ところが、それを潜在成長率といわれては腹が立つ。なぜならば、我々は潜在性がもうなくて、「未来は真っ暗だ」といわれたようなイメージになりますが、そんなことは決してありません。経済は、屈折計量経済学は屈折点になった時には必ずはねる。なぜならば、こういうふうなトレンド(下降)が来たらすうっと昇るというのが計量経済でありまして、これがカクッとなっているときには、説明できない。当たり前であります。
 それから、ここ2、3年和歌山の成長は大変強いものがあると思います。一番はじめに申し上げましたが、潜在成長率が正しければ、和歌山県は猛烈なインフレになっているはずであります。ところがそんなことありません。まだ、失業者もたくさんおられますし、有効求人倍率も1以下であります。したがって、これは間違いなのであります。間違いというのはおかしいが変な名前なのであります。名前が気に入らないのでありますが、皆さんこの名前に惑わされないで、我々の潜在性は我が心にあり、ということで頑張ろうではありませんか。新年早々、講義調になりましたが、あれだけはどうも不愉快な名前なものですから、皆さん経済界の重鎮で、あの名前に惑わされて「俺たちの潜在性はないのか」とかいうことになればがっくりきますから、みんなで志を高く持って頑張ろうではありませんか。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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