現在表示しているページ
ホーム > ようこそ知事室へ > 寄稿・提言・訓辞・挨拶集 > ふるさと回帰フェア2007 in 大阪

メニューをとばす

寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

ふるさと回帰フェア2007 in 大阪

平成19年10月26日 大阪商工会議所/大阪府

和歌山県の紹介

 皆さんの前で和歌山県の宣伝をさせてあげると言われまして参りました。宣伝することはいっぱいありますが、10分程でお聞き願いたいと思います。

 (コメンテーターで内閣府地域再生事業推進室参事官の)岩瀬さんとは経済企画庁に出向していた時には一緒に仕事をしたことはないのですが、立派な後輩でして、隣の(パネラーで鳥取県の)平井知事は、学生の時から知っていまして、立派な学生で、また立派な役人さん、そして立派な知事になられています。コーディネーターの(認定NPO法人ふるさと回帰支援センター事務局長の)高橋さんは、この間初めてお会いしたのですが、なぜかずっと昔から知っているような気がするんです。

 この紙を見ていただきますと、ここに和歌山県、本県の政策をPRするということで、「ほんまもんぞうさん」というキャラクターがあります。

ほんまもんぞうさん

 なんとなくそっくりでしょ。ということで冗談はさておき、今日は皆さん、色々なことを考えながらいらしておられると思いますけども、あんまりそういうことに関係なく、とにかくお国自慢をしていきたいと思います。
 それからもっと色々なことを紹介したいということで、お手元のパンフレットが2種類ございまして、1つは、ちょっと遊びに行こうというときのための体験観光のパンフレットであります。もう1つは、この際ずっと和歌山に住んでみようかというときのためのパンフレットです。それぞれ窓口も書いてありますから、見ていただいてお考えいただきたい。

 「お国自慢」。和歌山ってなんなの?ということなんですが、これを見ていただきますとこんなところでございます。
 大阪の南にありまして、時間的にいうとですね、田辺のあたりまで、和歌山のずっと南まで高速道路がついてますし、関空からも近いですから関西圏の一部と思ってもいいと思います。ただ南の方へ行きますとだんだんある意味で時間がかかるようになってきます。これには載っておりませんけども、川筋にずっとそれぞれ集落があって、この中でみんな暖かい生活を営んでいるというようなところであります。

 その2番目を見ていただきますと、面積とか色々書いています。人口103万人くらいですが、山林がほとんどです。温暖多雨であんまり寒くありません。日照時間が長いということもあります。
 瀬戸内海、太平洋に面した海岸線が自慢。多くの清流があります。たくさんの山々があって、だけどあんまり険しくありません。たくさんの温泉があって、たくさんのおいしい食べ物があって、そして、何よりも自慢は暖かい人々が住んでいるということであります。
 どんな海か。次の所を見ていただきますと、(海岸線)総延長648㎞。でこぼこがありますから、えらい長くなりますけども、こういうような海がとってもきれいです。海岸沿いを国道42号線も通っているんですけども、助手席から見る景色は最高ですね。運転席だとちょっと危ないですね。こういうところがいっぱいあります。
 それから川があります。川は、紀伊半島がこうありますと、ずっといくつかこうありまして、例えば古座川、日置川、熊野川とか、カヌーをしたりですね。色々なことをして楽しみます。
 それから山があります。もともと常緑広葉樹林のあったところで、植林をして美しいヒノキ林とかスギ林もあります。南方熊楠が昔、この常緑広葉樹林の中で活躍をした、あるいは森を守った、そういうところであります。
 滝もあります。それから温泉があります。その数492。巨大温泉。那智勝浦に浦島という温泉がありますよね、ああいうところから秘湯まで色々あります。
 それからいろいろおいしいものがいっぱいあります。あまり加工はしていませんが、材料がよろしいんじゃないでしょうか。生マグロがNO.1ですね。しらすとか、最近はクエ鍋なんてのもちょっとトレンディですね。
 それから果物は、果樹は生産日本1,2を争ってます。りんごで有名な青森と1位を競っていますが、こちらは合わせ技一本で、年中色々なものがあります。おいしいものが他にもいっぱいあります。例えば、精進料理とか鯨料理とか、まぁそんなようなものがいっぱいあります。
 お宝もいっぱいあります。お宝というとルパン3世みたいなんですが、国宝の数が全国で第6位、重要文化財7位で、「えっー、そんなにあるの」って感じなんですが、関西地方は多いんですけども、和歌山も国宝でいうと、京都・東京・奈良・大阪・滋賀、その次が和歌山ですね、そんな順番であります。紀北の田舎の方なんですけども鞆淵(ともぶち)の神輿っていうのがあります。平安時代から伝わってるんですが、山村の中でこの国宝の神輿をこの間まで担いで、お祭りをやっていたと、そういうところであります。

鞆淵(ともぶち)の神輿

 それからたくさんの名所があります。パンダが8匹おります。残念ながらもうじき2匹中国へ帰って6匹になりますが。中国を除いて世界で30匹のうちの8匹が和歌山にいます。
 それから世界遺産。皆さん歩きに来られた方もたくさんいらっしゃると思いますけども、その景色を写してみました。

世界遺産の景色

 それからお国自慢ですので、ちょっと自慢したいと思います。
 「最初は和歌山」。例えば、醤油とか塗り物、かつおぶし、かつおの1本釣り、備長炭は今でもありますね。それから合成染料、麻酔、最後はちょっと長くなりますが県民皆兵洋式軍隊。最初は和歌山というのが多いですが、今でも和歌山かというとですね、どうも生産高では負けているなあ、というのが圧倒的に多いんですが。人が良いからみんなにあげてしまう。カツオの1本釣りは、土佐が有名ですが、和歌山が発明したんです。
 それから、「最新も和歌山」。例えば南高梅、梅干しの原料ですけども、これは高校の先生が一生懸命作った。最後は冷凍パン。まだブレイクしておりませんが電子レンジでチンとするとホカホカにできあがる。そういうのまで発明いたしました。
 それから温かい人情があるというのを我々は誇りにしたいと思います。熊野は、世界遺産ですが、「老若男女、信不信、浄不浄を問わず、誰でもお迎えしてきた」というのがモットーでした。一番、私がすごいと思いますのは、信不信を問わず、宗教的なことですから、ではないかと思います。トルコ、デンマークとありますけども、和歌山の人たちはトルコの軍艦が難破したときに助けました。トルコの人たちはまだ感謝してくれています。和歌山の沖で徳島県の漁船の乗組員を救助しようとデンマークのクヌッセン機関長が飛び込んで助けようとして溺れ死んだといいます。それを和歌山の県民は50年間ずっと顕彰しながら感謝しているわけであります。
 ちょっとはにかみ屋ですが、温かい人情で、来られた方には「ようお越し」というふうな気持ちでやっています。

和歌山県の政策
 政策編というのをちょっと話します。
 だいたい簡単に言いますと、この四つぐらいかなぁと思います。全部に共通するのは、なんとなくほんわかやってる、あんまり人工的な感じを出さないでやってる、人工的な感じというのは、例えば、都会人のために別荘地をこういうふうに作りましたので、皆さんまとまって来て下さい、という政策はあんまりやってなくて、本当の田舎暮らしを楽しんでくれる人に本当に楽しんでもらうようなことをするために、少しだけでもお伝えできたらというぐらいの感じかなと思っています。

 和歌山弁ですから「ほんまもん」。さっき高橋さんに似ていると言った「ほんまもんぞうさん」というキャラクターがいます。
 まず、「ほんまもん体験観光」。これは観光ですので、それぞれの地域でですね、こういうことをして都会の人と交流してみようという、いらっしゃいというメニューを出してもらうんですね、それでお手元のパンフレットのような所に載せまして、都会の人に申し込んできてもらう。例えば間伐をしたり、鯨を見たり、熊野古道を歩いてみたり、藍染めをしてみたり、わら細工をしてみたり農作業をしてみたり、メニューにして305あります。これは全部合わせると25万9千人の人が、実は昨年来てくれました。今年はもっと来て欲しいなぁというふうに思っているというような感じであります。

 それからその次がですね、「修学旅行」です。これはこれからちょっと頑張ってみようと思ってるんです。和歌山は修学旅行にそんなにたくさん来てくれませんでした。だけどですね、だんだん子どもたちもこういうところで、田舎暮らしをしてみるというのもいいんじゃないかというふうに、先生方も思い始めて子どもたちもそういうふうなのを楽しみにしている。これの売りは、ホームステイ、すなわち民泊であります。一般家庭で甘やかさないで、他人の家のめしを食ってもらうというのがかえってよくてですね、漁師の家に泊めてもらって、これは特に串本の方々に聞いたんですけども、それでちゃんと風呂焚きからおやすみなさいもきちっと言わされるんですね。漁師のおっちゃんとお付き合いをして、それで楽しく暮らしていく。そういうふうなことを売り物にして、今これはPRを始めたところです。2008年、来年は11校に増えまして、今PRしてますから、2009年にはもっと増えたらいいなぁと思っております。

 それから「企業の森」。ちょっと難しいんですけどもそういうこともやってます。これは、例えば企業に森を変えてもらいます。和歌山の森っていうのは少し荒れています。たくさんの緑に覆われていますが、ほとんど民有林なんです。ところが木材価格が下がって、間伐が進んでない。これあんまりよくないですね。それから環境という点からもあんまりよろしくない。したがって、企業に森を変えてもらって、町の人たちに木を植えるためにやって来てもらって、特に広葉樹を植えてもらう。それによって従来スギ・ヒノキの木が中心であったのが少しずつ変わっていって、和歌山の本当の自然が取り戻される。環境貢献ですね。また、ふだんは企業の方は帰っちゃいますから、その間、森林組合に地元の方を雇用して整備してもらう。そういう意味で収入確保の施策にもなる。
 最後は、地球環境問題ですね。和歌山県は、「あなたの企業はこのくらいの二酸化炭素を削減してくれます」っていう認定書を出すんですけども。みんな少しだけの費用で、楽しみを持とうじゃないかっていうんで、今30の企業等がやってくれておりますが、もっともっと増やしたいと思っているのが今のところです。

 それから最後はですね、これはぜひ和歌山に住んで下さいという「田舎暮らし支援事業」というのをやってます。これは昨年から本格的にやり始めました。私も、別にこの政策によって来られた方っていうわけじゃないんですけども、紀中のあたりで日高川沿いの真ん中ぐらいのところに住んでおられる日高川町の人たち、ここに結構Iターンの人がいますので、この方々と会話をしてきました。色々お話をして楽しんできました。それで大変感動しましたけども「なんで来られたんですか?」と聞くと、みんなそれぞれ違うんですが、共通して言えることは、「村の人と仲良くなって、それでなんか良い人がいっぱいいるからここにしようかなぁと思ったんですよ」って感じの人が多かったです。それでお互い教え合いっこをしています。例えば都会から来られた人が絵の先生だったり、料理のプロだったり、それを村人に教えてですね、代わりに農作業を教えてもらったりしている。色々なことをしながら、教え合いっこをしている、というのが共通の特色かなと思います。中には名人の方もいます。その名人の一例を挙げますと、例えばグラフィックデザイナーの方が神戸の震災で被災してですね、「もうやっぱり山の中へ行こうと思って来たんです」というご夫婦がいました。和歌山県は、ブロードバンドを引くことに熱心でありまして、その方面でうまくいってる。息子さんが東京で働いていて、「もうしんどい」と。「ほんなら別にグラフィックデザイナーして、ブロードバンドがあるなら、どこで何したっていいじゃないか、おいでよ、と言ったら息子が来てくれました」と言ってました。
 それから農業やったり森林業やったりすることで一から全部暮らしていかなきゃいけないと思うと、この先大変だなと思うような人も、「まぁ、60才まで働きましたからね、これからこうやって自分で少し稼ぎながら楽しくやるんですよ」というふうな人がたくさんいてですね、そういう人たちがいるところがいくつかあります。
 これは地元と協力しながら県がプロモーションしまして、県の窓口を経由して相談に来た人が940件、案内をした人318件、ほんとに行っちゃおうといった人が86人、ということで意外と若い人が多くなりました。20代4世帯、30代11世帯、お年寄りばっかりかなぁと思ったんですが、そうでもないなぁというような方々で、職業とか何をしておられるかっていうのは画面のように、こういう人たちがいます、こういうふうな感じであります。

特産棕櫚(しゅろ)箒をつくるようす
 (紀美野町 特産棕櫚(しゅろ)箒をつくるようす)

 それから医療の話をちょっとしたらどうだと言われたもんですから、唐突ですけどもちょっとお話ししますと、医者だけは、地域医療、あるいは拠点病院を守ることだけは絶対落っこちてはいけない。例えば山の中に住んでる人、地方都市に住んでる人が、お医者さんがいなくてどうするかということになったらたまらんというんで、これはだいぶ頑張りました。和歌山県に関しては、今年特に和歌山県立医大入学定員を25名増員して、この人たちは開業をしないで僻地とか拠点病院に行こうじゃないかと言って、人生意気に感じた人に限り招院してですね、その人たちのサポート体制、それから即戦力としての上のような政策。それから地域だけに任せちゃいけませんからドクターヘリ、防災ヘリを駆使して、和歌山県の2つの大きな病院がありますから、そこんところへ全部結びつけるようになってまして、和歌山県に関して言えば、例えば出産時に困るというようなことのないようになっています。これを守るのはものすごく大変なんですけども。こういう1つ1つの、例えば医療あるいは道路ですね。この道路ってのは、例えば、仮に皆さんが和歌山に行こうかなぁと思ったときに、遠くてお孫さんも来てくれなくなると、大変だっていうような気分になるとね、これは二の足を踏みますね、いくら来なくても。
 あるいは東京や大阪の不動産の管理も時々しなきゃいけないなぁというようなこともあるかもしれません。そういうときに維持がきちんとできるようになっていなきゃいけないし、それから先ほど言いました、ブロードバンド、携帯、まだまだありますけれども、繋がるということがやっぱりこれからの世の中、大事だと思うんです。道路及びその他のネットワークできちんと繋がる、それから通信で繋がる、医療あるいはその他の色々な福祉で、安心安全だけは提供する。これが和歌山の責務かなというふうに思っております。

団塊世代、「ふるさと回帰」したい人に期待すること
 期待することというと、なんでもいいですから、皆さんの合うように楽しんでいただいたらいいんじゃないか、ということだと思いますね。さっきも言いましたように、これでなければいけないというふうに和歌山はあまり言ってきませんでしたから、何となく来られた人が「いいなぁ」と思って定住された人がものすごく多いんですね。ですからあんまりぴしっとこちらから言うことはないんです。
 期待することというか、和歌山を検討していただくなら、お勧めといいますか、「まあ、とにかく行ってみないとわからん」というのが多いですね。行ってみる時に、思い詰めて移住しようかといくとですね、肩も凝るんですね。例えば、体験観光なんかでね、ポッと申し込んでね、ちょっと行ってみようか、或いは、遊びに行ってこようかという具合でもいいんですね。そういうのでね、「実は体験観光で来てみたら、とってもよかったんで、そこの人と仲良しになったんで、来ていいかしらと言って来ちゃいました」という人がいっぱいいるんです。
 それからもう一つ。既に定住された人が、随分先達となって指導してくれてますね。和歌山にはいくつかの田舎暮らしのモデル地域があるんですが、そこには必ずですね、「自分はIターンで来ました。だから後で来る人にアドバイスをする。自分も苦労をしたことがあるので」という人がいる。「思い違いをしているなら、それはやめなさい」と言う、そういう人がいっぱいいますね。そういう方と一度話をしてみるのがいいですね。
 それからもう一つ。岩瀬さんが言った、女性は田舎を好まないという話。これはね、和歌山は違うんですね。私が対談した人の中に女性がいっぱいいましてね、「私が夫をダマして、連れてきました」、「ぜひ行こう、行こうと言って来ちゃいました」とか「息子を呼んで、来ちゃいました」とか、そんな人がいっぱいいましたから、女性にも合うのかなという気がしますね。

このページのトップに戻る