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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

関西道路座談会

平成19年10月17日 砂防会館/東京都

 少し高い位置からお話させていただきまして申し訳ありません。締めの言葉ということなので、ずっと聞かせていただきました。道路にとっても、和歌山にとっても、関西にとっても大変大事なことだと思いますので、この機会はとっても良い機会だと思いましたので、最後まで聞かせていただきました。その結果ですね、締めの言葉を用意しておったのですが、これはちょっと皆さんの議論を踏まえてですね、多分私に期待されてるのは行政、あるいは政治としてですね、どういうふうに思うんであるかということを喋れということではないかと思いますので、ちょっと喋らせていただきます。
 一番感銘を受けたのは、結局道路は政治の世界だという黒岩さん(フジテレビ報道局解説委員)のお話がありました。私も実は全くそのとおりだと思います。黒岩さんがそのとき徳之島(鹿児島県内の離島)の例を言われました。実は私の和歌山県でもですね、ちょっと似たような記憶、或いは感慨を持つこともあります。和歌山県の道路はたくさんありますけれども、どこへ行っても改良されてたり改良されていなかったり、こっちの道も同じようになっているというのがあるわけです。ただ敢えて申し上げますと、和歌山県は政争でそういうふうになったわけではありません。ましてやですね、工事屋さんがやりたいからといってそうなったわけでは私はないと思います。少なくとも、工事屋さんのために政策を考えるというようなことは、私が来ている限りは、もう和歌山県には一切ありません。ただ、多分私の推測で言えば、和歌山県の人たちはみんな優しいから、みんなが少しずつ望む量を地元に少しずつ配慮して、そういうことになったんではないかなというふうに思うわけであります。私たちの、太田さん(大阪府知事)もそうだと思いますが、関西の知事、それから政府もそうだと思います。これから日本、それから地域、それぞれの担当がどうしていくかという構想をもって、それを政治で実現していかないといけないというのが我々の仕事だと思います。
 私にとっては和歌山県にどうやって活力をつけていくか。その時にですね、その活力をつけていくビジョンを描いて、そのビジョンを描いたときに、道路がどういうような条件になるかと思うんです。そう思った今年、私は大変な危機感を感じました。というのは、先ほど黒岩さんからも、私は気持ちはわかります、東京に30年間も暮らしていたんですから、そういうお話があって、もういいんじゃないかと。一般財源に道路特定財源なんかしたらというような議論がある。その時に、よっぽど必要な道路と今日お話がありましたが、真に必要な道路は何かということを議論してですね、それ以外は一般財源にしようと、こういうような意思決定が、私が選挙で騒いでいるときにそうなってしまいました。これはよっぽど必要な道路にならないと、和歌山県は見捨てられちゃうなというふうに思いまして、それで和歌山県にとって道路とはなんだろうということを考えました。
 ちょっと皆さんに資料を配付させていただきたいのですが、それで道路懇談会というのを作ってですね、考えてみました。ちょっと私たち、まさに政治としてですね、和歌山県の道路を考える10年間の計画の今年は節目になってまして、それで考えさせてもらいました。ただ、その時に少し影響力を行使したいなと、全国に発信したいなと思ったものですから、和歌山の田舎者が勝手なことをエゴで言ってるんだろうと言われると腹立つからですね、全国に通用する議論になるかどうかちょっと見てくれということで、お友達にたくさん頼みまして、ちょっと皆さん折り目を見てもらえますか、折り目を見ないで、ひねってそれぞれの意見をみんな言っておられますから、1枚、ひとつめくっていただけるとそれが出てきます。その時に、全国レベルでも通用するような人と、それから和歌山にいて全国レベル、刀根さん(観光カリスマ 和歌山ほんまもん体験倶楽部事務局)すみません、選びませんでしたが、和歌山にいて全国レベルで通用する人と戦わせてですね、一体どういうことか、材料は和歌山ですけれども全国の議論をしたつもりであります。
 その時の結論は2つです。1つは、ナショナルミニマムです。もう1つは選択と集中でした。
 ナショナルミニマムは、何も結果としてのナショナルミニマムではありません。チャンスとしてのナショナルミニマムです。例えば、刀根さんがいろいろと頑張って下さってる、それは種があるからであります。その種をどういうふうに活かすかということの最低の条件が道路になってないかということを言う。そういう意味でのナショナルミニマムであります。
 それから、選択と集中はまさに黒岩さんがたくさん言われたことであります。私たちもそう思います。その選択と集中をですね、私たちはこれからやっていかなあかん、その時の材料がさっき刀根さんが言われたX(エックス)道路であります。これはですね、ピンチヒッターとしての選択と集中であります。そういうふうにして、全部というんじゃなくてやっていくという時にどうなるか。ただ、ナショナルミニマムのことを考えると、道路をどう考えるかというのがものすごく大きな話になると思います。さっき黒岩さんは「田舎は田舎の」と、それも大事だと思います。田舎は田舎と言って現状が固定されていいんだろうかというところもあると思います。
 例えば和歌山はどういうところであったか。蟻の熊野詣といってですね、最も人がたくさん来たところなのであります。これは道路によってであります。その次にですね、航路ができた。さっき苦瀬先生(東京海洋大学教授)がちゃんと言われましたけども、道路ができた時に、例えば稲村の火で有名な濱口家は本店は和歌山、そしてですね、江戸で東京本店があって、それで銚子に工場があって、和歌山にも研究所があって、とこういうビッグビジネスをですね、日本をかけてやっているわけであります。それがこの廻船という高速道路があったから可能であったんではないかと思います。その次に鉄道の時代になりました。その時にも、苦労して紀勢線という紀伊半島一周路線を作ってもらいました。この時まで和歌山は衰えておりません。その後、高速道路の時代が来ました。私は今、ビジネスチャンスを考えるときの最低のナショナルミニマムとしての条件だと思っています。で、空白地帯が幾つかできました。紀伊半島もそうであります。この空白地帯のところを見ていただきますと、人口減少ワースト何位がずらっと並んでいるわけであります。先ほどケンケン鰹というすさみのカツオの話がありました。私はマグロの話をですね、真ん中の方の下に載せております。マグロはですね、那智勝浦では生マグロの水揚げがナンバー1、大阪に早く運んで高く売りたいと思っています。だけどガタガタ道を行ったらですね、静岡のマグロに負けるのであります。先ほどですね、苦瀬さんと黒岩さんの話で私としてはちょっとだけ欠けてる要素があると思います。それは競争という要素です。それぞれ条件が悪かったら、競争に負けます。例えば苦労して苦労して山の中へ辿り着いた。それはそうだと思います。だけど、それは苦労して辿り着いたところがいい人もいると思いますけれども、実は苦労して辿り着いたところに幽玄な環境があるから私はそこへ行くんだろうと思います。その時に幽玄な環境は他にもあるわけであります。じゃ、紀伊半島のあそこに来てくれる人を多くしたいと私たちは思っています。その時に、帰りの白浜から高速が1車線だけできておりますが、大阪に帰るときに6時間もかかったらですね、苦労するのがでいい人はいいんですけれども、ちょっと(来ていただくのが)難しくなると思っています。で、そういう意味ではですね、やっぱり条件面の整備というのは、全国であんまり差別にならないように一応してあげてから、それからもう必要な道路は整備したんじゃないかというふうに私たちは日本国民として言うべきではないか、別に和歌山県民だから言ってるんじゃなくて、全ての人に通ずる論理ではないかというふうに思っています。
 それから、そうこうしておりますと、今度は道路特定財源の一般財源化というような話とともにですね、道路特定財源をやめてしまえと言って、実は毎日新聞を見てびっくりしたんですけれども、民主党の藤井税調会長が言い出された。これはですね、計算をしますと、全国的に実は暫定税率をやめてしまっただけで、地方は1.7兆円マイナスになります。和歌山は500億円ぐらいのなけなしのお金で、必死になってこれから必要な道路だけ作っていますが、特定財源比率は半分ちょっと欠けるぐらい。その内の今の暫定税率がなくなれば、あっと言う間に120億円ぐらいマイナスになるわけです。そうするとそれでなくても財政が今の世の中で大変な和歌山で、私たちはまたまたチャンスを失うんじゃないかというふうに思う次第でありまして、民主党おまえもか、とかなんか地方の方からいうと言いたくなるということであります。
 それから、日本の話はこれでやめさせていただきまして、関西の話をさせていただきたいと思います。私は、関西というのはですね、これからスケールが勝負だというふうに思っています。これはちょっと東京との対抗で考えすぎているかも知れませんが、東京との対抗で欠けているものがあるとすると、私はスケールだと思っております。例えば、東京の街の中で住んでる人が、若い人を考えますと、海にも行きたい、山にも行きたい、休日は色んなことをして遊びたいわけです。結構いい仕事をして高所得を稼いでいる人がそういうことをやっているから、東京の生活が楽しいということが言えるんじゃないでしょうか。先ほど佐藤さん(サントリー次世代研究所)から関西は近くて、割と簡単に行けていいねと佐藤さんのような上品な方は敢えて申し上げますと海で汗をかかないかもしれない、いや、すみません、もっと上品な方はですね、それでいいかもしれないけど、上品ともいえないような人もはつらつとした人もいるかもしれません。そうするとスケールの小ささというのが、やや問題になるのではないかと思います。そうすると関西が全部繋がってないといけないんじゃないか、繋がっているためには、私は例えば大阪の都心に住んでいて、それで北陸の海へ行ったり、関西の海に行ったりするのが簡単にできるようなですね、そういう関西でなければいけないのではないか、これは企業活動を考えても同じようなことだと思います。例えば府県間を越えて道路が塞がってしまうというようなことであったら、果たして大阪というのは東京に対して対抗となり得るのかなというふうに思います。例えば東京から考えて府県間で道がふん詰まりになっていると聞いたことがない。だけど関西は、みんなが小っちゃくちまちま独立していたらそれはどうかなぁ。私は今日はここへ来させていただいたのもですね、本日は大阪府がお世話された会議であります。だけど、一緒に参加させてくださいと、大阪も和歌山もないじゃありませんかというふうに申し上げて、来させていただきました。先ほど、内野手もライトも外野も、と言ってお話がありました。和歌山は外野で結構です。外野で結構でありますが、外野手もいて初めて立派な関西じゃないでしょうか。そして大阪が栄えてくれれば、和歌山もきっと外野に球がたまに飛んできて楽しい、ということになるんじゃないかと思います。道路はそういう意味があると私たちは思っておりますので、是非よろしくお願いしたいということで、少しコメントを申し上げさせていただきまして、本当に良い議論をありがとうございましたという感謝の言葉を申し上げさせていただきまして、私の最後の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

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