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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

日米投資交流セミナー

平成19年9月12日 大阪国際会議場/大阪府

 山本かなえ経済産業大臣政務官、米国APEC高級実務者パトリシア・ハスラック大使、林康夫ジェトロ理事長、米国の副知事、そして、各近畿の知事、副知事・・・、皆様こんにちは、私は和歌山県知事の仁坂吉伸です。昨年の12月に就任いたしました。これから海外の方に、和歌山県を紹介しなければなりませんが、当県は大阪府の南、奈良県の西にあり、太平洋に面しています。

 さて、2001年から2002年にかけて、私は経済産業省の通商政策局審議官としてアメリカを担当しておりました。その時、最も力を入れておりましたのが、日米両国間の投資促進でした。ほとんどのエネルギーをそこに注いだと申し上げてもいいと思います。
 ご承知のとおり、投資はビジネスチャンスに依存するものであります。それが上手くいかなかったときにお互いに対する誤解が生じ、貿易摩擦や紛争に繋がりかねないこともあります。過去において日本はそういう意味での貿易摩擦を経験してまいりました。例えば、輸出はするけども投資はしない国と言われた時代もあり、また、投資はするけども投資はさせない国とも言われた時代もありました。確かにデータからもそのように解釈できる時代もありました。
 しかしながら、これは決して我が国の投資環境が閉鎖的であったという事実を示すものではなく、他の国々同様、産業経済の発展段階と国際情勢の兼ね合いに応じて、徐々に投資環境を成熟させてきたということの表れなのです。今、投資によるビジネスを我が国の資本家も拡大していますし、諸外国の投資家も我が国への投資を加速化していることが、何よりもこれを証明しております。
 我が国の企業が投資によって国際舞台で活躍してくれるということは大事ですが、同時に外国からも大いに我が国に投資をしていただくということが大事です。したがって、双方の投資を促進するために、当時、私はアメリカの仲間と一緒になって、双方間での投資促進を進める努力をしました。その際に基本的な取組としましたのが、お互いがお互いの投資を歓迎するということでした。具体的には、投資をやりにくい制度があれば、その制度を互いが投資しやすい制度へと変えました。例えば、日本の場合であれば柔軟な労働契約制度、年金制度、三角合併の実現に向けた検討、アメリカの場合ではエクソン・フロリオ条項(国家安全保障に関わると判断された場合に対外直接投資を規制)に対する対応などです。
 また、そのような制度の改善とともに、当局の意図を日米両国の投資家や地域の方々に理解していただこうと、どういう客観的な情勢の下に、どういう客観的なメリットがもたらされるのかということをしっかりとPRすることに力をいれました。別の言葉で言うと、制度上の障害の除去や、地域の有するメリットをお互いに宣伝し合うということでした。例えば、日本各地にアメリカのビジネスマンを連れて来ていただいて、両政府と一緒に話をするとか、逆にアメリカの各地に日本人ビジネスマンをお連れして、両政府と一緒に地元のビジネスマンと話をしていただくという試みを、たくさん行いました。
 そういった取組の一つの例が今日のセミナーではないかと思っております。あれから数年が経ち、今日、日米両国が一緒になって努力した結果が実り、このように対米投資、対日投資がさかんに行われているのは本当に嬉しい限りだと思っております。また、本日、投資を進めようとした私にとっての戦友である皆様をお迎えして、米国の投資を日本によろしく、和歌山によろしく、ということを申し上げることができることを非常に嬉しく思っております。

 先ほど、奈良県の荒井知事が奈良県は投資先として重要であると三回言われましたが、私は和歌山県に関して、投資先として重要であると四回申し上げたいと思います。
 今日、投資は地方政府にとって歓迎すべき対象ですが、投資家にとっては同時にどこが「最適生産地」かを選ばなければならないという問題になるわけであります。これから私は、和歌山県の持っているメリットをお話するわけですが、それを冷静に判断していただくと、多くの企業の皆様に和歌山というのが「最適生産地」であると認識していただけると確信しております。

 1つめのメリットはアクセスなどインフラ面です。まずは、空路です。和歌山は関西国際空港から距離的には最も近い県都のある地域です。和歌山市から高速道路でわずか30分です。海外出張や、国内出張の移動も楽ですし、スピードが求められる輸送には大きな利点です。次に、海運です。国際コンテナ航路の和歌山下津港があり海運での大量輸送が可能です。また、高速道路を使えば、大阪南港、神戸港という近隣港にも短時間で行くことができます。そして、高速道路網。特に和歌山市、海南市は最も高速道路に恵まれている便利な地域です。これから南に伸張していく近畿自動車道紀勢線と、京都、奈良、和歌山を結ぶ京奈和自動車道が完成すると、和歌山の利便性はさらに高くなると信じています。

 2つめのメリットは、和歌山には良質な産業集積があるということと、十分な土地の活用が可能だということです。大企業として住友金属工業、花王があり、その他は中堅企業ですが、これらの企業の中に、島精機、ノーリツ鋼機など大きな世界シェアを持つエクセレントカンパニーがたくさんあります。その証拠に、経済産業省が毎年発表している「ものづくり中小企業300社」のなかで、今年も和歌山の企業が6社も選ばれました。そういう和歌山の既存企業の集積を活かしていただき、日本を代表するものづくり集積地の1つである近畿地域の集積との協力によって、皆様の業績の安定・拡大に結びつけていただけるのは間違いありません。同時に、和歌山には十分な土地があります。価格は関西圏でも相対的に安価です。したがって、立地の際の初期投資を低く押さえることができます。

 3つめのメリットは、和歌山県へ投資していただく企業への補助金制度が充実しているということです。その規模は、大阪府に次ぐものであると確信しております。詳細につきましてはお手元の資料をご覧ください。

 最後に、4つめのメリットは和歌山の暮らしを楽しんでいただけるということです。投資家にとっても、従業員の皆様にとっても、和歌山はアットホームで暮らしやすいところです。海外の方にとって必要な教育環境、医療設備等そういうものは他の地域に遜色ありません。と同時に、交通渋滞もなく、緑が多くてストレスから逃れられるというような環境も魅力的だと思います。和歌山では、「自然と一体となった生活」が可能です。これは、大都会にはない伝統的な癒しの地として歴史的に和歌山が果たしてきた役割であります。また、風光明媚な海岸の美しさ、温泉もあり、高野山、熊野古道という海外の方にとってエキゾチックな神秘的な魅力も持ち合わせています。中世の時代から多数の人々が熊野に向かいました。熊野古道は「よみがえり」の道として、考えられていたからであります。また、高野山は真言密教の開祖空海が開いた寺院です。国宝級の寺院、宝物が多数あり、樹齢数百年のスギの森が参拝者を迎えてくれます。一歩踏み込むと別世界の癒しの雰囲気がございます。

 和歌山はビジネスを一生懸命行うだけでなく、日本の生活を楽しみながら、生産を行い、仕事を一生懸命することができる地域として、誇るべきところだと考えております。ぜひとも和歌山を最適投資地としてお考え下さい。納得していただけたと思いますが、まず是非とも直接、和歌山県に来ていただいて、ご自身の目で確かめていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

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