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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

「建設日報」8月9日号 「指名全廃し一般競争に、最低制限価格公表辞める」

 和歌山県は、7月1日から新しい公共調達制度に取りかかっています。私が知事に就任したのは、昨年、県発注工事における談合事件が発生し、前知事が逮捕・起訴されたからです。したがって、私のまずやるべきことは経済発展に取り残された和歌山を元気にすることに加えて、公共調達制度の改革を中心とする清潔な県政を実現をすることでした。
 かつて、全国の建設業には、談合が日常茶飯だったと言われています。これは、一部の企業が利益を分け合うといった県民の利益に反するような要素もありますが、一方では、建設業の秩序を維持し、結果として公共工事の質を確保していた面もあると言われています。しかし、それは、もう繰り返すことはできません。談合は、独禁法違反で、公共工事の効率性を追求することは、県民の限られた資産を有効に活用する上で必要不可欠です。
 したがって、新しい公共調達制度を作り上げることは歴史的必然です。しかし、その実現に当たっては、談合を排し、効率性さえ追求すればいいというものではありません。公共工事の質の確保も大事です。安かろう悪かろうで、せっかくかけた橋が落ちたのではたまりません。また、和歌山県の建設業者の健全な発展も大事です。よって、新しい制度は、これらすべてを満足するものでなければなりません。和歌山県の新しい公共調達制度はそういう制度として設計しました。
 第一に、世の中の人は一般競争入札の採否ばかり注目します。和歌山県では、指名競争入札は全廃して、全面的に一般競争入札を採用しますが、能力のない企業や社会的に好ましくない人が参入しないように、もう一度すべての参加希望者の資格審査をやり直すのです。
 また、最低制限価格に皆が張りついて、抽選で入札者を決めるというのはどう考えても不健全ですから、皆が自分の能力にあったような入札ができるよう、最低制限価格公表は辞めることにしました。また、地域要件を緩和して、競争を一層促進しますが、この実施に当たっては、地域の雇用が損なわれないように、また、地域に例えば災害対策などでお願いのできる企業がなくなってしまわないよう、段階的にこれを行っていくことにしています。
 一方、今までのように企業成長をすると下位の規模の仕事の入札要件をなくすといったことがないようにして、安心して、企業成長を図ってもらうということも実施することにしました。
 制度は、必ずや実態経済に影響を与え、産業のあり方を変えていきます。変化は、常に企業にとって多少の苦しみを伴いますが、良い制度とは、この苦しみを乗り切った企業がどのように前向きの夢を描けるかということが保証されている制度だと思います。
 和歌山県の建設企業の方々が、この生みの苦しみに耐え、新しい制度を通じて、体力を強め、全国に通用するような立派な企業に成長することを期待します。
 和歌山にとって、建設産業はその雇用という意味で本当に大事な産業なのですから。

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