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議会説明要旨

県議会での知事説明要旨を紹介します。

平成24年6月定例会

平成24年6月12日

 平成24年6月定例会に御参集いただき、厚く御礼申し上げます。

 去る6月6日、「ヒゲの殿下」として国民に愛され、親しまれた寬仁(ともひと)親王殿下が薨去(こうきょ)されました。
 寬仁親王殿下におかれましては、生前、障害者福祉やがん撲滅運動、さらには国際親善など幅広い分野で御活躍されましたが、2年前に串本町で執り行われた「エルトゥールル号殉難将士追悼式典」に御臨席を賜るなど、本県にとってもゆかりの深い方であっただけに、誠に残念であります。心から御哀悼申し上げます。
 さらに翌7日、川口(かわぐち)文章(ふみあき)県議会議員が亡くなられました。
 川口議員は、平成19年4月の県議会議員選挙で初当選を果たされ、以来、総務・文教両委員会の委員長を歴任されるなど、和歌山の発展のために御尽力されておりました。昨年から体調を崩されていると伺い、案じておりましたが、突然の(しら)せに驚きと深い悲しみを禁じ得ません。心から御冥福をお祈り申し上げます。

 続いて、ただいま上程されました諸議案の提案理由を説明するに先立ち、県政運営の基本方針等について御説明申し上げます。

紀伊半島大水害からの復旧・復興と風水害対策の推進

 紀伊半島大水害からの復旧・復興につきましては、喫緊の課題であり、国とも緊密に連携・協力しながら、スピード感をもって取組を進めているところです。
 さらに、昨年の経験を踏まえた今後の風水害への備えとして、二川(ふたがわ)椿山(つばやま)七川(しちかわ)の3つの県営ダムと関西電力の殿山(とのやま)ダムにおいて、大雨等でダムの洪水調整能力や河川の流下能力を著しく超える出水が予測される際には、利水部分も含めて予めダムの水位を下げておくことにより、ダムの洪水調整機能を高め、下流域での洪水被害を軽減させる取組を今月16日から開始いたします。
 また、土砂災害対策につきましても、土砂災害警戒区域等の指定や災害時要援護者関連施設・避難所の保全など、人命保護を第一に考えた対策を進めてまいります。

大規模地震・津波対策の推進

 次に、地震・津波対策につきましては、3月末に内閣府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」から、従来の想定を大幅に上回る震度分布と津波高の推計が公表されました。
 この推計は、検討途上のもので、南海トラフ沿いで次に起こる地震・津波を予測して検討されたものではありませんが、本県にとりましては、県民の生命・財産に関わる看過できない問題であることから、国の想定が出揃うのを待つのではなく、積極的な情報収集に努めて、早期に県の被害想定の見直しができるように、中央防災会議「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」の座長も務めておられる河田(かわた)惠昭(よしあき)関西大学社会安全学部長をはじめとする6名の専門家による「和歌山県地震・津波被害想定検討委員会」を設置いたしました。
 すでに今月初めに第1回目の会議を開催したところであり、今後、委員の皆様から科学的見地に基づいた御助言をいただきながら、国のさらなる検討も踏まえて、被害想定の作成を進めてまいります。
 さらに、水門・樋門の遠隔化・自動化や陸閘(りっこう)の廃止等の必要な対策を実施し、また新たな津波想定を踏まえ、ハード整備計画の見直しを実施してまいります。
 また、「防災・減災対策の総点検」の中で市町村とともに取り組みました避難先の安全レベルの設定について、今回公表された想定に基づいて、念のため見直しを行い、紀伊半島大水害により被害を受けた避難先の見直しと併せて公表したところです。
 時間がある限り、より安全な避難先に避難できるように、避難先に安全レベルを設定した本県独自の取組は、画期的なものと各方面から高く評価されており、今後も「まけるな!!和歌山パワーアップ補助金」を活用して、避難路の整備等を行う市町村を強力に支援し、より安全な避難先の確保に努めてまいります。
 また、地震・津波に対する制度面からの対策として、今議会に「津波からの円滑な避難に係る避難路沿いの建築物等の制限に関する条例」を提案しております。
 重要な避難路沿いの建築物等に一定の制限を設け、地震による倒壊で避難路を塞ぐことのないようにするとともに、倒壊により避難に著しい支障をきたす恐れのある建築物等に対して是正措置の勧告や命令ができるようにするなど、津波からの円滑な避難を目的とするものであり、御審議の程よろしくお願い申し上げます。
 さらに、津波からの避難が困難な地域においては、高台への集団移転なども視野に入れた減災のまちづくりを進めていくことが必要と考えており、現在、庁内で議論を重ねているところです。

今夏の電力不足問題への対応

 次に、この夏の電力不足問題への対応についてでございます。
 現在、国内の全ての原子力発電所が稼働を停止している中で、特に、原子力発電に大きく依存してきた関西電力管内においては、昨年を上回る大幅な電力不足が見込まれ、政府から15%以上の節電を要請されているところです。
 15%という目標は、昨年実績に対して、家庭部門で5倍、業務部門で3倍の取組が必要となる極めて達成困難なものであり、仮に、家庭や業務部門で大いに頑張って、その節電が2倍程度に止まった場合に、残りを産業部門でカバーするとすれば27%の節電が必要と試算され、本県経済に大きな打撃を与えることとなります。
 政府の原子力発電所の安全対策については、特にその手順、段取りが、私も拙劣であるとの感を禁じ得ませんが、以上のような電力不足にはリスクも大きいことから、先月30日の広域連合委員会において、細野原子力行政担当大臣等の説明を聴取した結果、「大飯原発の再稼働については、政府の暫定的な安全判断であることを前提に、限定的なものとして適切な判断をされるよう強く求める。」との声明を発表したところです。
 政府がこの問題をどう対処されるのか予断を許さないところでありますが、いずれにいたしましても、電力不足問題への対応は避けて通れないことから、県庁が率先して節電に取り組むとともに、県民や事業者の皆様に対しても広く呼びかけ、県民と一体となってこの危機を乗り越えていきたいと考えております。

福祉・医療の充実

 次に、福祉・医療の充実についてでございます。
 福祉・医療につきましては、県民の日常生活に密接に関わる重要な課題であり、県民の皆様がお困りの問題がないか常に注視しながら、施策の充実を図って行かなければなりません。
 このため、福祉関係では、児童虐待防止の対応強化や先天性代謝異常検査の拡充など、子どもが健やかに育つための取組を強化いたします。
 さらに、医療関係でも、紀中地域における看護職員養成所の開設に対する支援等医療従事者の確保対策をはじめ、県立医科大学附属病院の機能強化や地域の拠点となる医療施設の耐震化等の医療提供体制の充実・強化、さらには、がん診療体制の強化など、県内全ての地域で安心して医療が受けられるように努めてまいりたいと考えております。
 今後も、議員各位はもとより県民のお声をよくお聞きし、市町村とも十分に意思疎通を図りながら、県民の皆様が安心して暮らせる体制づくりを進めてまいります。

県内産業の競争力強化

 また、厳しい経済情勢が続く中で、県経済の活力強化は急務であります。
 このことから、県内産業の競争力を高めるために、販売促進と技術開発を柱とする産業振興対策を強力に推進してまいります。
 さらに、本県のものづくり企業の成長を支えるためには、ものづくりに携わる人づくりが肝要であると考え、本年度から、県内のものづくり企業と工業高校、さらには行政が一体となって、優秀な人材を育てる新たなプロジェクトを立ち上げ、鋭意取組を進めているところです。現在のところ、80社以上の県内企業等の御賛同をいただく中、県内5つの工業高校毎にそれぞれの地域に応じた取組を開始しており、企業経営者や技術者等による工業高校での講義や生徒及び教員のインターンシップなど、企業と連携した今までにない仕組みで、本県の産業を支える人材を育成する取組を展開しているところです。一方、本県出身者で他県の大学に進学した学生についても、就職活動の時期に和歌山の優れた企業の求人情報が届き、これによって県出身学生の県内就職が進むような取組を本格化させているところです。

観光の振興

 次に、観光の振興につきましては、「復旧、復興から挑戦へ」を合言葉に、大都市圏等におけるプロモーション活動などの取組をさらに強化いたします。
 特に、平成25年の「伊勢神宮式年(しきねん)遷宮(せんぐう)」、平成26年の「世界遺産登録10周年」、さらには、平成27年の「高野山開創1200年」と、本県や周辺地域において、国内外から注目を集める大きな行事が続くことから、この絶好の機会を捉えて、本県へのさらなる誘客を促進するために、平成26年秋に「和歌山デスティネーションキャンペーン」を開催することとしており、地域の皆様や観光関係団体、交通機関等と連携しながら観光資源・商品の魅力向上に取り組んでまいります。
 さらに、観光案内板等の多言語化整備やエリアパスの利用促進、さらには、総合特区を活用した県版通訳ガイドの養成など、外国人観光客の満足度を向上させるための受入態勢の充実にも力を注ぎ、外国人観光客の誘致拡大に努めてまいります。

農林水産業の振興

 次に、農林水産業の振興についてでございます。
 農業は地域を支える重要な産業であることから、「農業緊急戦略アクションプログラム」に基づき、担い手・農地・生産の3つを柱に対策を進めてきたところです。
 また、農業者の生産意欲を減退させる有害鳥獣による被害につきましては、深刻な問題と受け止めており、本年度も予算を大幅に拡充し、対策を強化いたします。
 さらに、本年度から、生産者の所得向上につながる技術開発を加速させるために、農林水産関係試験研究機関で取り組む試験研究について抜本的に見直し、充実・強化を図ることとしております。
 まず、本年4月に試験研究機関の組織改正を行い、研究体制の強化を図るとともに、研究費予算も大幅に増額いたしました。
 さらに研究テーマにつきましても、県民のニーズを踏まえることが必要との考えから、初めての試みとして、生産者団体をはじめ、大学や関連企業、一般の方々からも広く募集したところ大きな反響があり、新商品の開発や自然エネルギーの活用など100件を超える応募が寄せられました。
 現在、本年度新設した研究推進室での検討に加え、外部の方々からも評価をいただきながら徹底した議論を行っており、近くテーマを絞り込むこととしております。
 今後も、社会が求める試験研究を進め、県内の農林水産業の振興に繋げてまいります。

公共インフラの整備促進

 次に、公共インフラの整備についてでございます。
 元気な和歌山の実現に向けて、企業誘致や観光振興を推進するためには、高速道路をはじめとする公共インフラの整備が不可欠です。
 また、大規模災害に備える「命の道」としても、高速道路ネットワークの整備が急がれるところです。
 こうした中、4月22日に京奈和自動車道の高野口ICから紀北かつらぎICまでの区間が開通し、本県の高速道路整備がまた一歩前進いたしました。
 さらに、これに先立ち、4月6日には、国土交通省から湯浅御坊道路有田~御坊間における4車線化の事業化と、近畿自動車道紀勢線すさみ~太地間及び新宮~大泊(おおどまり)間における計画段階評価を進めるための調査の着手が発表されました。
 このことは、本県が国に対し強く訴えてまいりました高速道路整備の必要性が理解されたものと考えまして、それと同時に、県民の悲願である紀伊半島一周高速道路の実現に向けた大きな前進であると受け止めております。
 今後は、一日も早い実現に向けて、近畿自動車道紀勢線及び京奈和自動車道の事業中区間の平成27年国体開催までの供用や、南紀田辺までの4車線化及びすさみ以南の未事業化区間の早期事業着手について、引き続き国に強く働きかけてまいりますので、議員各位の御理解と御支援をお願い申し上げる次第であります。
 また、高速道路の整備と併せて、府県間道路や川筋ネットワーク道路の重点整備、緊急輸送道路の橋梁耐震化など、県内の幹線道路ネットワークのさらなる強化にも努めてまいります。

紀の国わかやま国体の開催に向けて

 次に、開催まで残すところ3年余りとなった「紀の国わかやま国体」につきましては、会場となる施設の整備をはじめ、着実に準備を進めているところです。
 さらに、7月の日本体育協会の理事会におきまして、第70回国民体育大会の本県での開催が決定される運びとなっており、これを受けて9月初旬には、開催決定記念イベントを開催し、県民総参加による大会の実現に向けて、気運の醸成や意識の高揚を図ることとしております。
 また、開催決定を機に、国体のみを対象とした現在の準備委員会を、全国障害者スポーツ大会も含めた実行委員会に改組し、開催準備を本格化させてまいります。
 さらに、競技力の向上につきましても、男女総合優勝に向けて、取組を一層加速し、県民全体がスポーツを通じて感動と達成感を実感できる素晴らしい大会となるように、県民の皆様と一丸となって取り組んでまいります。

わかやま森林と樹木の日

 次に、「わかやま森林と樹木の日」についてでございますが、昨年の12月議会で議決をいただき、本年4月から施行いたしました「和歌山の森林及び樹木を守り育てる条例」に基づき、去る5月20日、田辺市新庄総合公園において、天皇陛下が第62回全国植樹祭の情景を詠まれた御製(ぎょせい)()の除幕、和歌山県緑化功労賞の授与などを内容とする記念行事を開催いたしました。
 今後も、全国植樹祭の意義を後世に伝え、県民みんなで和歌山の森林や樹木を守り育て、緑豊かな和歌山を将来に引き継ぐよう努力してまいります。

6月補正予算

 続きまして、ただいま上程されました諸議案の提案理由を御説明申し上げます。
 はじめに、補正予算についてでございます。
 議案第86号は、一般会計で総額13億5千4百万円余を計上しており、その主なものについて御説明申し上げます。
 まず、再生可能エネルギー等を導入し、災害に強く環境負荷の小さい地域づくりを推進するため、基金の造成を行ってまいります。
 また、台風12号の被災による耕作放棄地の増加を食い止め、被災地域における地域農業を維持するため、離農農家の農地を承継する担い手組織の機械整備等の支援を促進してまいります。
 また、緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用して、離職を余儀なくされた非正規労働者や中高年齢の失業者、若年者に対し、引き続き短期の雇用・就労機会の創出に努めてまいります。
 このほか、指定管理者制度を導入している公の施設について、平成25年度以降の指定管理者を公募するため、その管理経費等について債務負担行為の設定をお願いしております。

条例案件等

 続きまして、条例案件等について、その主なものを御説明申し上げます。
 議案第87号は、納税者の利便性向上を図るため、自動車税に加え、個人事業税、不動産取得税についてもコンビニで納付することができるよう、県税条例の一部を改正するものです。
 次に、議案第89号及び第90号は、和歌山県民文化会館及び紀三井寺公園陸上競技場についてそれぞれ利用料金の額の上限等を改めるため、また議案第91号は、新たに供用を開始する秋葉山公園県民水泳場の利用料金の額の上限等を定めるため、所要の改正を行うものです。
 また、議案第92号は、冒頭でも申し上げましたとおり、津波から避難する際の安全性の向上を図るためのものです。
 議案第93号は、県南紀スポーツセンターを廃止するもので、議案第95号は、総合特別区域法の施行に伴い、地域活性化総合特別区域通訳案内士の登録申請の審査等に係る手数料の額を定めるものです。
 また議案第96号は、京都市、神戸市の新規加入に伴い、関西広域連合規約の一部の変更について議決をお願いするものです。
 次に、議案第97号は、県道工事の事業用地について、共有物の分割請求の訴訟を提起するもので、議案第98号及び第99号は家賃滞納者等に対する住宅の明け渡し等の訴訟提起について、議案第100号は県証紙売りさばきに係る代金の業務上横領に伴う損害賠償請求の訴訟提起について、それぞれ議決を求めるものです。
 また、議案第101号は職員の公務中における交通事故に係る損害賠償請求に関する和解について、議案第102号は工事請負変更契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものです。
 次に、知事専決処分報告ですが、報第1号は、地方税法の一部改正に伴い県税条例の一部を改正するもので、報第2号は近畿圏の都市開発区域における県税の特別措置を延長するもので、いずれも特に緊急を要したため、地方自治法第179条第1項の規定に基づく専決処分を行い、その承認をお願いするものです。
 諸報第5号から第9号までは、地方自治法第180条第1項の規定に基づく委任専決処分報告であり、諸報第10号から第12号は、平成23年度予算の繰越使用報告及び事故繰越使用報告です。
 このほか、法人の経営状況を説明する書類を別途提出いたしております。

 何とぞ、御審議の上、御賛同賜りますようお願い申し上げます。

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