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議会説明要旨

県議会での知事説明要旨を紹介します。

平成23年6月定例会

平成23年6月14日

 平成23年6月定例会にご参集いただき、厚く御礼申し上げます。
 ただいま上程されました諸議案の提案理由をご説明するに先立ち、県政運営の基本方針等についてご説明申し上げます。

防災・減災対策の総点検

 1万5千人を超える尊い命が奪われ、行方不明者も未だ8千人を超える未曾有の大災害となった「東日本大震災」の発生から3ヶ月が経過いたしました。
 ここに改めて、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、今も避難生活を続けておられる多くの被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
 県といたしましては、市町村のご協力や県内企業、さらには県民の皆様から心温まる支援物資のご提供を頂きながら、被災地の要請に応じた効果的な支援を行うとともに、本県への被災者の受入など、被災者の支援に全力で取り組んでまいりました。
 特に、3億円を超える義援金が県に寄せられておりますが、既に大部分を被災県にお送りしたところです。
 救援から復興へと被災地の状況が変わっていく中で、被災地にとって今何が必要なのかを考えながら、引き続き全力で支援してまいります。
 同時に、今回の震災、とりわけ、想定をはるかに超えた津波の猛威を目の当たりにした今、我々がなすべきことは、東南海・南海地震への備えに万全を期すことと考え、「防災・減災対策の総点検」に着手したところです。この総点検に当たっては、市町村との連携に留意しつつ、また、(かわ)()(よし)(あき)関西大学社会安全学部長を座長とする「地震・防災対策総点検専門家会議」のご意見を承りながら、地震や津波が発生した時、できるだけ多くの人命が失われないように全力で対策を進めてまいりたいと考えております。
 本県の現在の被害想定は、東海・東南海・南海地震の三連動を前提に、かなり厳しめに考えられておりますし、今後国の中央防災会議において示される新しい地震予測に基づき、被害想定をさらに厳しくする予定ですが、それでも地震や津波の際には、より安全なところに逃げる準備を、全ての人に予め行って頂くことが必要だと考えます。
 このため、従来の避難所運営至上主義的な発想ではなく、より安全な避難場所はどこか、そして、そこに逃げるために整備しておかなければならないことはないか、そういった観点から、総点検を行い、必要とされたハード・ソフトの措置については、速やかに実現してまいりたいと考えます。

第62回全国植樹祭と紀の国わかやま国体

 次に、5月22日に開催いたしました第62回全国植樹祭についてでございます。
 全国植樹祭は、天皇皇后両陛下のご臨席を賜り、また県内外から多くの方々にご参加頂き、成功のうちに終えることができました。
 特に、心配していたお天気は、関係者の願いが天に届いたのか、記念式典の直前に雨が止むという奇跡にも恵まれました。
 さらに、今回の植樹祭は、これまでとは違い、式典会場を新たに造成することなく、既存施設を有効活用するとともに、将来、森や自然を守って頂く子どもたちを主役に、手づくりで簡素な、心のこもった式典とするなど、「和歌山らしさ」を前面に打ち出した画期的な式典運営を目指してまいりましたが、関係の皆様のご尽力や何より、子どもたちが、立派にそれぞれの役割を果たしてくれたお陰で、このように素晴らしい式典が挙行できたことは、知事として大変嬉しく、また、誇らしく思う次第でございます。ここに改めて、開催に際しお力添えを頂いた県議会議員各位、並びに県民の皆様や関係の皆様に厚く御礼申し上げます。
 今後は、今回の全国植樹祭開催を契機に醸成された、身近な緑と豊かなふるさとの森を大切にする心を後世に語り継ぎ、明日を担う子ども達をはじめ県民の皆様が、より一層森や緑に対する理解を深め、木の国和歌山のよりよい森づくりに継続して参加して頂けるように、条例の制定など必要な措置を検討し、近い将来において、県議会にご相談申し上げたいと考えております。
 一方、開催まであと4年余りとなった「紀の国わかやま国体」につきましては、大会会場となる施設の整備をはじめ、公開競技等の選定、マスコットデザインの決定など大会開催に向けた諸準備が進んでおります。今後は、選手の強化・育成に本格的に取り組むとともに、広報活動をより積極的に展開し、県民挙げて国体を迎えるという気運の醸成に努めながら、大会の成功に向けてさらに努力してまいります。

県内産業の活力強化

 次に、県内産業の活力強化についてでございます。
 我が国の経済は、東日本大震災の影響により、生産活動や個人消費の低下など、厳しい状況となっており、加えて、電力供給の制約や原子力災害による影響等の下振れリスクも存在するなど、先行きについても予断を許さない状況にあります。
 本県においても、震災の間接的な影響が、観光・宿泊業をはじめ、製造業にも及んでおります。このため、国の信用保証制度と県の政策金融を車の両輪として県内中小企業への資金繰りを支援するとともに、雇用対策にも取り組んでおります。
 震災により、我が国の経済全体が沈滞化しておりますが、逆にこのような時こそ、本県のように被災を免れた地域が先頭に立って、我が国に活力を与えられるよう頑張っていかなければなりません。このため、企業誘致はもとより、中小企業の成長力強化等、県内産業の活力強化を図り、県経済を発展へと導いてまいりたいと考えます。このため、県内の中小企業の技術開発や実用化、さらには販路開拓に対する支援や企画提案型のビジネスモデルを目指す産地企業への支援をより一層強化し、本県産業の高度化と地域経済の活性化を図ってまいります。
 観光につきましては、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で最高の「三つ星評価」を得た「高野・熊野」をはじめ、パワースポットなど、トレンドをつかんだ和歌山の魅力の売り出し等、積極的なプロモーション活動等により、国内外から多くの観光客をお迎えできるよう努めてまいります。

農林水産業の振興

 次に、農林水産業についてでございますが、まず始めに、先日の台風2号の影響による強風雨により、本県の主要産物であるウメを中心に、13億円を超える深刻な被害が発生しました。被災農家の方々に心よりお見舞い申し上げます。県といたしましては、被災された農家が少しでも早く立ち直れるよう支援してまいります。
 また、農業の振興につきましては、従来から力を入れている国内外への農水産物等の販売促進を一層強化するとともに、「担い手」、「農地」、「生産」の3つの対策を柱とする「農業緊急戦略アクションプログラム」に基づき、本県の基幹作物である果樹の産地対策や有害鳥獣対策の強化など、「足腰の強い産地づくり」に全力で取り組んでいるところです。

元気な地域づくりの推進

 次に、元気な地域づくりについてでございます。
 まず、本県の喫緊の課題である過疎対策につきましては、昨年度から、「わかやま版過疎集落支援総合対策」に着手し、これまでに10市町村14生活圏で取組が進んでいるところです。今後も住民の方々と話し合いを重ねながら、計画づくりを進め、日常生活の機能確保や産業振興など、諸課題の解決に向けた地域の主体的な取組を積極的に支援してまいります。
 また、魅力ある地域づくりを進めるうえで、良好な景観形成は重要な政策課題でございます。従来から進めてきた景観条例に基づく景観形成の取組に加え、今議会に上程させて頂いた「建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例」により、景観支障とならないための最低限の規範を規定するとともに、景観支障となっている建築物等に対しては、周辺住民からの要請に基づき除却などの勧告や命令、あるいは行政代執行を可能として、放置され周辺景観を著しく阻害している建築物等への対策に取り組んでまいります。

公共インフラの整備促進

 次に、公共インフラの整備についてでございます。
 元気な和歌山の実現に向けて、企業誘致や観光振興など産業や地域の活力づくりを進めるうえで、高速道路をはじめとする公共インフラの整備が不可欠であります。
 このことから、紀伊半島一周高速道路や海南~田辺間の4車線化及び京奈和自動車道の早期実現等、高速道路の整備促進に全力で取り組んでまいりましたが、5月21日には、待望の阪和自動車道海南~有田間の4車線化が完成するなど、その成果が着実に現れております。
 しかしながら、今年度の国の当初予算内示では、道路事業を含む公共事業予算が2年連続で削減されるなど、インフラ整備の遅れた本県にとって大変厳しいものとなっており、先日行った国への提案活動におきましても、「災害に強い国土づくり」を進めるうえでも基幹道路ネットワークの複線化が必要と訴えてまいりましたが、今後も機会を捉えて、本県の発展に不可欠な公共インフラ整備がこれ以上遅れることのないように、また、高速道路をはじめとする国土全体のネットワーク形成については国が最後まで責任をもって進めるように、強く働きかけてまいります。
 さらに、高速道路を補完する県内の幹線道路として整備を進めてきた「X軸ネットワーク道路」が今年度完成いたしますので、引き続き、主要河川沿いの道路を「川筋ネットワーク道路」として重点的に整備し、県内の道路ネットワークの更なる強化を図ってまいります。

医療体制の充実

 次に、県民の生命を守る医療体制の充実についてでございます。
 本県の救急医療体制をより強固なものとするため、本年4月1日付けで、県立医科大学附属病院と日本赤十字社和歌山医療センターを「高度救命救急センター」に指定いたしました。県では、この二病院をはじめ、地域の拠点となる病院の整備など、県内の医療体制の充実・強化に取り組んできたところでございますが、今後も東日本大震災を教訓として、災害拠点病院等の更なる機能強化など、県民の命を守るセーフティネットの構築に向けて更に努力してまいります。

行財政改革の推進

 次に、行財政改革についてでございます。
 私は、長期総合計画に掲げる政策を実施していくためには、強固な財政基盤が必要であると考え、「新行財政改革推進プラン」を策定し、人件費の抑制や事務事業の見直しなどに鋭意取り組んでまいりました。その結果、職員数が大幅に減り、収支不足額や基金残高についても、プランにおける想定より改善されるなど、危機的な財政状況の改善に向け着実に成果をあげてまいりました。
 一方、遅れている公共インフラの整備や、県内産業の振興はもとより、福祉、環境などあらゆる部門で新政策に取り組み、和歌山県を元気にする政策の充実に努めてきたところでありまして、職員の仕事量は増大しています。このため、なお一層の事務事業の合理化に取り組むとしても、これ以上の人員削減は厳しくなってきております。さらに、今後は、喫緊の課題である東日本大震災を教訓とした防災・減災対策や、紀の国わかやま国体成功に向けた準備の本格化などが見込まれ、このような行政需要に県が全力で取り組むためには、人員体制を改めて見直す必要があるのではないかと考えているところです。
 一方、見直しにあたっては、将来にわたる財政の健全性を保つことが必要であります。このため、今後の本県の財政状況を見極める必要があると考えており、東日本大震災に起因する税収減や地方交付税に係る国の動向など、地方財政に与える影響にも十分注視しながら、この際、現行の「新行財政改革推進プラン」の最終年度である平成24年度以降も視野においたプランの見直しを行いたいと考えております。

上程議案等

 続きまして、ただいま上程されました諸議案の提案理由をご説明申し上げます。
 まず、補正予算についてでございます。
 今回は、一般会計で総額6億200万円余を計上しており、その主なものについてご説明申し上げます。
 まず、携帯電話のエリアメールを活用した緊急地震速報や災害・避難情報の発信に取り組んでまいります。
 次に、東北地方太平洋沖地震の津波で被害を受けた県内漁業者の支援、養殖施設の復旧支援に取り組むとともに、本年2月に発生しました高病原性鳥インフルエンザにより生じた養鶏農家の損失補填と、今後の発生予防に向けた養鶏農場施設等の防疫強化に取り組んでまいります。
 次に、ふるさと雇用再生特別基金及び緊急雇用創出事業臨時特例基金の有効活用により、更なる雇用、就労機会の創出に努めてまいります。
 また、指定管理者制度を導入している公の施設について、平成24年度以降の指定管理者を公募するため、その管理経費等について債務負担行為の設定をお願いしております。
 続きまして、条例案件等につきまして、主なものをご説明申し上げます。
 議案第75号、第80号及び第81号は、東日本大震災に係る被災地への職員派遣に際し、派遣期間中も引き続き移転直前の住居を所有、又は賃借する職員に対し、継続して住居手当を支給するための改正でございます。
 議案第77号は、東日本大震災の被災者等の負担軽減を図るための地方税法の一部改正等に伴い、所要の改正を行うものでございます。
 議案第78号は、和歌山県立情報交流センターの利用料金の額の上限を改めるものであり、議案第82号は、新設する武道・体育センター和歌山ビッグウエーブの利用料金の額の上限を定めるとともに、指定管理者制度を導入するための改正でございます
 また、議案第79号は、県民の生活に密着した景観の保全を図り、県民の生活環境の向上に寄与するために条例を制定するものでございます。
 次に、議案第83号は、県立青陵高等学校と県立陵雲高等学校を統合するため所要の改正を行うもので、議案第84号は、県営住宅家賃滞納者に対する住宅明渡し等の請求訴訟について、議案第85号から第91号は、工事請負契約、工事委託契約及び工事請負変更契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものでございます。
 諸報第7号から第9号までは、地方自治法第180条第1項の規定に基づく委任専決処分報告であり、諸報第10号から第12号は予算の繰越使用報告及び事故繰越使用報告でございます。
 このほか、法人の経営状況を説明する書類を別途提出いたしております。

 何とぞ、ご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げます。

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