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議会説明要旨

県議会での知事説明要旨を紹介します。

平成21年2月定例会

平成21年2月24日

 平成21年2月定例会にご参集いただき、厚く御礼申し上げます。
 まず、このたびの国庫補助事業にかかる不適正な経理処理に関して、県政に対する県民の信頼を損なう事態を招いたことにつきまして、この場をお借りして深くお詫び申し上げます。今後は、全庁一丸となって適正な会計システムの構築と運用に努め、県政への信頼回復に向けて全力を傾注してまいりたいと存じます。
 それでは、上程されました諸議案の提案理由をご説明するに先立ち、新年度に実施していく政策について、その基本的考え方と概要を申し上げます。

現下の社会経済情勢と緊急対策

 現下の我が国の社会経済情勢をみますと、世界同時不況が深刻さを増すなか、自動車や半導体などの輸出産業を中心に減産が相次ぎ、派遣労働者などの非正規労働者の雇い止めや新規学卒者の内定取消しが大きな社会問題となっています。今後さらに、雇用情勢が悪化すれば個人消費はさらに冷え込み、景気の先行きに大きな影響を及ぼすものと懸念しているところです。
 こうした社会経済情勢に対して迅速かつ的確に対策を講じるため、昨年12月に設置した「緊急経済対策本部」を中心に全庁を挙げた取組を進めております。具体的には、県内企業の資金繰り対策を継続するとともに、道路や橋梁の整備、県立学校施設の改修など、県民生活に密接な社会資本整備による景気対策を年度内から開始してまいります。
 雇用面では、職を失った方や就職内定を取り消された大学生など、県内外の優秀な人材を本県産業に積極的に呼び込む「和歌山で働きませんか!」プロジェクトを皮切りに、農業への新規参入や福祉・医療施設への就職を呼びかけるプロジェクトを開始したところです。さらに、国の2次補正予算に盛り込まれた「ふるさと雇用再生特別基金」や「緊急雇用創出事業臨時特例基金」を活用しながら、深刻化する雇用情勢に対応してまいりたいと存じます。

新政策の基本的考え方

 新年度においては、このような緊急対策を進めながら、あわせて和歌山県長期総合計画がめざす将来像「未来に羽ばたく愛着ある郷土 元気な和歌山」の実現に向け、一歩一歩着実に前進してまいりたいと考えております。そのためには、我が国の経済が現在の不況期を脱し次の好況期に向かう時、いかにその流れに乗って経済成長を実現できるかが、「元気な和歌山の創造」のカギであると考えております。そこで、新リーディング産業の創出や環境先進県をめざした自然エネルギーの利用拡大、成長を支える人づくりなど、次の飛躍へ向けた「底力を蓄える施策」を重点的に実施してまいります。
 また、現下の経済不況は、高齢化の急速な進展とともに県民生活の先行きに対する不安感を増幅させているように感じております。そのため、「安心医療県 和歌山」の確立や高齢者が安心して地域で暮らせるための取組、防災対策や食の安全・安心対策など、生活の不安感を払拭する「安全安心施策」にも積極的に取り組んでまいります。

平成21年度当初予算・新政策の概要

 このような考え方に基づき、新年度に推進すべき新政策については、和歌山県長期総合計画の内容に沿って6分野20項目にとりまとめたところであり、その中核となる予算措置や条例案は、それぞれ今議会にご提案させていただいているところでございます。
 それでは、新政策の概要について6つの分野ごとにご説明申し上げます。

《未来を拓くひたむきな人間力の育成》
 まず、『未来を拓くひたむきな人間力の育成』でございます。
 元気な和歌山の創造に向けては、健全な勤労観・職業観を持ち、国際性や創造性など様々な分野で活躍できる能力を備えた人材の育成が最も重要であり、そうした人材こそが、和歌山を成長させる底力となると考えております。
 そのため、学校教育では、学力、体力向上に全県をあげて取り組むとともに、よき社会人としての自立を促す市民性の育成や、プレゼンテーション能力を高める「ことばの力」の向上、県内企業の経営者による実践的な講義を通じたよき職業人の育成などに取り組んでまいります。
 さらに、地域においても次代の和歌山を担うたくましい青少年を育成するため、青少年リーダー自身が次世代リーダーを養成する青少年育成の循環システムを新たに構築するとともに、青少年施設を有効に活用し、青少年が交流しながら互いの個性を伸ばす機会を創出してまいります。
 また、学校教育現場で非行防止を図る学校支援サポーターの派遣や、ひきこもり者をサポートする施策の充実など、困難を抱える青少年への支援にもしっかり取り組んでまいります。
 平成27年度の第70回国民体育大会の開催に向けては、スポーツ競技力の向上に取り組むとともに、県立総合体育館(仮称)や県立室内プール(仮称)など、国体競技施設の整備をできるだけ早期に進めてまいります。

《生涯現役で誰もが活躍できる和歌山》
 続いて、『生涯現役で誰もが活躍できる和歌山』でございます。
 本格的な人口減少や高齢化を迎える中で、高齢者や障害のある人をはじめ、誰もが安心して地域で暮らせる仕組みや環境づくりの重要性がますます高まっています。
 一方、地域には、元気なお年寄りもおられて生きがいを求めて活発に活動しようとされています。そこで、地域のためにがんばろうと考えておられる方々の協力を得て、新たに地域で見守り活動を行う「民生協力員制度」の創設や、元気な高齢者が地域で困っている高齢者を支える仕組みづくりを行ってまいりたいと思います。同時に、災害が起こった時、この和歌山では交通や通信が途絶する孤立集落が発生する可能性が高いのですが、どんな時でも通信手段を確保するための通信機の配備を進めるとともに、公共交通機関空白地帯の解消、ネットスーパーを活用した生活利便性の向上への取組など、地域住民の誰もがどんな状況に置かれても安心して生活できるための施策を実施してまいります。さらに、介護・福祉人材の確保対策を進めていきたいと考えております。
 少子化対策・子育て環境の整備につきましては、一昨年から「紀州3人っこ施策」などを推進しているところですが、さらに妊婦健康診査費助成の拡充や児童虐待対策の充実を図ってまいります。
 また、医療につきましては、和歌山県立医科大学の入学定員増やわかやまドクターバンク制度の積極的活用に加え、勤務医の労働環境改善などによる医師確保対策を実施し、地域の拠点病院等の診療体制を堅持して「安心医療県 和歌山」の充実にさらに努めてまいります。また、県民の健康面に関しては、本県における最も多い死因となっている“がん”について検診の促進や診療体制の整備充実、院内がん登録の推進など、総合的な対策を行ってまいります。

《国際競争力のあるたくましい産業を育む和歌山》
 続いて、『国際競争力のあるたくましい産業を育む和歌山』でございますが、現下の厳しい経済環境の中において、企業誘致にももちろん努力を続けますが、県内企業の優れた技術力をさらに伸ばし、県内産業の底力を蓄えることは喫緊の課題であります。そのため、産学官連携による研究開発への支援や、中小企業者と農林漁業者の連携による事業活動を促進する「わかやま農商工連携ファンド」の造成などを行い、本県の強みを活かせる食品加工や素材・部材分野における新たなリーディング産業の創出を進めるとともに、新商品、新サービスの開発などを支援してまいります。また、各市町村でこれだと思うような産業を、関係者皆が協力して生産からサービス、販売までを強化していく「わがまち元気プロジェクト」を強力に推進してまいる所存です。
 農林水産業につきましては、豊富で品質の高い農林水産物を活用することが、本県を売り出す大きな武器になると考えております。そのため、地域や品目ごとに異なる戦略的課題に対し、加工や生産・流通・販売対策に総力をあげて取り組む「新農林水産業戦略プロジェクト」を推進するとともに、地域農業の核となる6次産業型農業法人の育成・強化や農産物等の国内外への販売促進、イノシシなど獣肉の利用促進に取り組んでまいります。
 林業では、低コスト林業の推進に加え、原木流通コストの低減等による紀州材の増産・安定供給体制の整備を図るとともに、東京・大阪などの大消費地への販路開拓や木質バイオマス利用も含めた新たな需要創出を進めてまいります。
 水産業では、水産物の流通・交流拠点の整備をはじめ、養殖魚のブランド化・販路拡大の推進や底びき網漁業など主要漁業の構造改革を進めるとともに、マリンレジャーへの取組拡大など観光業と連携した新ビジネスの創出に取り組んでまいります。

《癒しと感動を与える誇れる郷土和歌山》
 続いて、『癒しと感動を与える誇れる郷土和歌山』でございます。
 本県には、高野・熊野という世界遺産、古から大切にしてきた歴史・文化や、海・山・川・森と変化に富んだ美しい自然など、数多くの貴重な資源がございます。こうした豊富な素材に光を当て、さらに磨きをかけ、観光と農林水産業や地場産業との連携強化を図り、県内全体のスパイラル的発展に取り組んでまいります。
 まず、本年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録5周年を迎えることから、これを国内外からの誘客拡大を図る絶好の機会として捉え、東京・大阪・和歌山でのシンポジウムの開催をはじめ、三重県・奈良県と連携したプロモーション活動や共催イベントなど、積極的なPR活動を展開してまいります。
 また、和歌山県のヒット商品である「和歌山ほんまもん体験観光」プロジェクトをさらに充実するとともに、本県への移住を進めている「わかやま田舎暮らし」プロジェクトや、さらに広範な二地域居住の推進に向けた取組、子ども農山漁村交流の充実などを推進してまいります。
 これら地域資源を活かした地域の元気づくりと同時に、公共交通の空白地域におけるコミュニティバス・乗合タクシー等の導入支援などに取り組み、過疎地域等における生活に欠かせない基本的なサービスもしっかりと守ってまいります。
 地球温暖化をはじめとする環境問題への取組といたしましては、昨年の石油高騰を機に、改めて自然エネルギーの重要性が注目されていることから、本県の長い日照時間を活かして住宅や公共施設での太陽光利用を進めていくとともに、豊富な森林資源を活かした木質バイオマスエネルギーの利用を促進してまいります。

《県民の命と暮らしを守る安全安心和歌山》
 続いて、『県民の命と暮らしを守る安全安心和歌山』でございます。
 東南海・南海地震を始めとする自然災害への備えは、一時も怠ってはならず、災害に強い和歌山を目指してハード・ソフト両面の整備に取り組んでまいります。
 そのため、緊急輸送道路の橋梁の耐震化や防災拠点となる県有施設の耐震化の取組を着実に実施するとともに、木造住宅の耐震化について、補強設計に対する助成などによりサポートする取組を開始します。また、テレビの地上デジタル放送を活用した災害・洪水情報の提供や、先に触れましたが、大規模地震発生時に道路が寸断され「孤立集落」となる危険性がある集落への防災無線や衛星携帯電話の配備による通信孤立の解消など、県民の命をきめ細かく守る防災対策を進めてまいります。
 また、昨今複雑・巧妙化している消費者トラブルや食品偽装表示事件に対しましては、消費生活相談を担う人材の育成など消費者行政の強化を図るとともに、食の安全・安心の確保のため、新たに流通・販売段階での事業者による安全確保の強化を進めてまいります。

《にぎわいと交流を支える公共インフラを整備する和歌山》
 最後に、『にぎわいと交流を支える公共インフラを整備する和歌山』でございますが、“やっとこれから”という本県の道路整備がこれ以上遅れることのないよう、引き続き、道路財源の確保と幹線道路ネットワーク整備の遅れている地域への重点的な予算配分等を国や関係機関に強く働きかけていくとともに、当県でも限られた財源を県全体の発展に役立つような案件にできるだけ選択と集中により投入し、着実に道路の整備を進めてまいりたいと考えております。
 県内の道路整備に関しましては、近畿自動車道紀勢線の田辺~すさみ間や京奈和自動車道について、平成27年度に国民体育大会が開催されることを踏まえて事業を促進するとともに、高速道路を補完するX軸ネットワークについて、平成23年度概成に向け優先整備するなど、根幹となる道路網を早期に整備してまいります。
 情報通信基盤につきましては、引き続き、「ブロードバンド基盤整備5ヵ年計画」による超高速インターネット環境の整備、「携帯電話つながるプラン」による携帯電話不感地区解消、及び「地上デジタル放送難視解消ナビゲーター」による難視対策を積極的に推進し、デジタル・ディバイドを解消するとともに、IT技術をうまく使ってQRコードと携帯サイトの活用により県産品や観光など様々な情報を全国・全世界に効果的に発信してまいります。

積極的な施策展開と財政秩序維持の両立

 このような施策を継続的に実行していくためには、その裏付けとして持続可能な財政構造の実現を図っていくことが必要不可欠であります。そのためには、昨年発表いたしました「新行財政改革推進プラン」を何とか実行していかなければなりません。そこで、この一環として昨年9月以来どのような施策を廃止、削減していくべきか、議論を行わせていただいたところです。この際には、各市町村長をはじめ県民の皆様からご意見をいただくとともに、議員の皆様には本会議や常任委員会、行政改革・基本計画等に関する特別委員会においてご審議をいただきました。
 和歌山県は、減少する税収の中で県財政を破綻させないために「新行財政改革推進プラン」を実行し、さらに、迫り来る不況から緊急的に県民の暮らしを守りつつ、同時に和歌山県の力を増すために、本質的に必要な政策も実現するという大変困難な課題に直面しておりましたが、何とかこれらすべての目的にきちんと答えられるような平成21年度新政策と予算が確立できたと考えています。平成21年度当初予算では、6年ぶりに前年度を上回る予算規模を確保し、不況対策にも備え、構造的政策にも多くの新機軸を取り入れるとともに、「新行財政改革推進プラン」で想定している以上の財務状況の改善を図ることができました。
 ここに至るまでの各位の真摯なご意見・ご議論に感謝申し上げる次第です。
 苦しい中にこそ県民が力を合わせて今日を耐え、明日の和歌山県の発展のために頑張らなければなりません。県民の皆様やその代表でいらっしゃる議員各位のご理解とご協力を願うものでございます。

条例案件等

 続きまして、条例案件等について、その主なものをご説明申し上げます。
 まず、議案第33号、第73号及び第76号は、それぞれ、知事及び教育委員会の事務部局の職員、県立学校等職員、警察官及び警察官以外の職員の定数を改めるため、所要の改正を行うものでございます。
 次に、議案第35号は、知事等の給料月額を減じる期間を延長するため、議案第36号、第37号及び第38号は、職員等の給料月額を減じる期間を延長する等のため、所要の改正や規定の整備を行うものであり、議案第71号、第72号及び第75号は、それぞれ、教育職員、市町村立学校職員、警察職員の給与について、議案第36号に準じた所要の改正や規定の整備を行うものでございます。
 また、議案第41号は、職員の勤務時間及び休憩時間を改めるため、所要の改正を行うものでございます。
 次に、議案第45号は、第70回国民体育大会及び第15回全国障害者スポーツ大会の円滑な運営を図ることを目的として、新たに基金を設置するための条例制定であり、議案第46号は、文化芸術の振興に関する施策を総合的に推進していくための条例制定でございます。
 続きまして、議案第48号、第53号、第54号、第62号及び第63号は、それぞれ、国からの交付金を活用し、新たに基金を設置するための条例制定であり、議案第58号は、障害者自立支援対策臨時特例交付金の交付に伴い、現行の基金の延長等、所要の改正を行うものであり、議案第74号は、県民のスポーツの振興を図ることを目的として、新たに基金を設置するための条例制定でございます。
 次に、議案第78号は、受益者負担適正化の観点から、使用料及び手数料の改定をお願いするものでございます。
 また、議案第83号は、中小企業設備近代化資金の貸金返還請求訴訟の提起について、議案第85号は、和歌山下津港の港湾施設の不法使用状態の解消等に係る訴訟の提起について、それぞれ議決をお願いするものでございます。
 次に、議案第87号から第93号までは、和歌山県NPOサポートセンターをはじめ7の公の施設の指定管理者の指定について、議案第94号は、中小企業設備近代化資金貸付金に係る元金請求権等の放棄について、それぞれ議決をお願いするものでございます。
 さらに、議案第96号から第99号までは、工事請負契約及び工事請負変更契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものでございます。
 最後に、諸報第1号から第6号は、地方自治法第180条第1項の規定による委任専決処分報告でございます。
 何とぞ、ご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げます。

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